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料理レシピのロバスト性

要約

失敗しづらい料理レシピは、俺に自由をくれる

ロバスト性

料理レシピには失敗しやすいものと失敗しやすいものがある。俺はこれをレシピのロバスト性と呼んでいる。

これは

の3つで構成されている。

許容度

レシピにある材料を全て揃えられ、別のもので代用することがある。例えば、カリフォルニアでは薄力粉の入手性が悪く、中力粉(All Purpose Flour)で代用している。

このように別の材料で代用した場合でも失敗しづらいレシピは許容度が高いと言える。許容度が高いレシピには例えば具を容易に変更できる味噌汁やカレーなどがある。

他方、製菓レシピは総じて繊細であり、許容度は低い。

カレー
カレー

技術介入度

材料を揃えることはさほど難しくないが、調理工程が異様に難しいレシピも存在する。例えば、鶏肉と卵を準備するのは容易だが、そこから親子丼を作るのは極めて難しい。

親子丼
親子丼

 これを小林銅蟲に倣い技術介入度と呼ぶ。

めしにしましょう - 4巻
めしにしましょう - 4巻

材料の入手難易度

純粋に材料の入手が極めて困難なレシピもある。例えば北海道でリモートワークでしていた際は、イオンで購入したウニをご飯の上に乗せるだけで最高の晩ごはんが作れが、このような品質のウニを手に入れるのは一般に困難である。

生食可能な卵の入手が必須となる卵かけご飯にも同様のことが言える。

ウニ
ウニ

外食におけるロバスト性

上記は自分で作る場合の話だが、外食は多少事情が違う。

中華料理は決して簡単ではないはずだが、世界中で食べれる。寿司やラーメンにも同様のことが言える。

おそらく需要さえあれば、技術介入度は克服可能なのだろう。

パンダエクスプレスの中華料理
パンダエクスプレスの中華料理

なぜロバスト性が重要なのか

アメリカに住んでいると日本が恋しくなる日もある。そういう時に、慣れ親しんだ味に触れると安心する。自分のルーツを強く意識する。

いつでも同じ味がする中華料理に救われた日は数え切れない。火星移民もきっと中華料理を食べて地球を懐しむだろう。

日々の生活のためのツールとしての食事において、ロバスト性は最も大切な性質である。